死後事務委任契約と遺言書の違いについて
2026年02月05日
「遺言書を書いておけば、亡くなった後のことはすべて大丈夫」
そう思われている方も多いかもしれません。
しかし実際には、遺言書でできることと死後事務委任契約で対応することは、役割が異なります。
遺言書で定めること
遺言書は、主に「財産を誰に、どのように引き継ぐか」を定めるためのものです。
たとえば、
・預貯金や不動産の分け方
・相続人以外への遺贈
・遺言執行者の指定
などが遺言書の役割です。
一方で、遺言書だけでは対応できないことも多くあります。
死後事務委任契約で対応すること
死後事務委任契約は、お亡くなりになった後に発生する実務的な手続きを担うための契約です。
具体的には、
・死亡届などの各種届出
・葬儀や火葬、納骨に関する手続き
・医療費や施設利用料の精算
・公共料金や各種契約の解約
といった内容が中心となります。
これらは、
遺言書では十分にカバーできないことが多く、死後事務委任契約によって整理しておくことで、
周囲の方の負担を減らすことにつながります。
どちらか一方では足りない場合もあります
遺言書と死後事務委任契約は、どちらが優れている、というものではありません。
それぞれが異なる役割を持つ制度です。
ご家族構成やご希望によっては、遺言書のみで足りる場合もあれば、死後事務委任契約を併せて検討したほうが安心な場合もあります。
大切なのは「自分に合った形」を考えること
将来の備えに、決まった正解はありません。
ご自身の状況やお気持ちに合わせて、必要な制度を選び、無理のない形で整えていくことが大切です。
「何から考えればよいかわからない」
そんな段階でも、まず制度の違いを知ることが、安心への第一歩になります。
